Naroverse
ナローバース

自分の言葉で、
異世界を好きに生きる。

決められた道も、選択肢もない。
自分の言葉で考え、自分の好きなように生きる。
決められた遊び方のない、AI 長編 RPG。

現在はクローズドβ(招待制)。ブラウザで遊べます。

物語はここから

首都 都市 国に触れると、その国の話が出ます
57
国
287
都市
2,847
行ける場所
116
主要人物
52
秘宝
8
ダンジョン
何 What this is

物語を選ぶのではなく、
異世界で生きる。

勇者の座を目指してもいい。冒険者ギルドで依頼をこなし、S 級を目指してもいい。魔王を名乗って世界に喧嘩を売ってもいい。

誰かと旅をする。国に仕える。商いで富む。あるいは、最初の街から一歩も出ず、そこで暮らし続ける。

誰と関わり、どこへ行き、何をするか。この世界でどう生きるかを決めるのは、あなた自身だ。

1 年 5 月 5 日・月曜 15:00 / 王都ヴァレモント・中央市場通り

あなたは王都ヴァレモントの雑踏のただ中にいる。名前もない。金もない。身分もない。能力も技能も、まだ何も持っていない。

最初に声をかけてくるのは、一人の憲兵だ。名前を答えてもいい。無視して別の誰かに話しかけてもいい。気が合えば、いつか一緒に旅をしてもいい。敵に回すことだってできる。

ここから先に、決められたルートはない。あなたが書いた行動から、その先の物語が始まる。

道 Ways to live

何者になるかも、どう生きるかも自由だ。

Naroverse には、いくつもの生き方がある。ただし、これは職業選択でもストーリールートでもない。途中で変えてもいい。いくつも同時に追ってもいい。一つも選ばなくてもいい。

01

冒険者として、成り上がる

各国の冒険者ギルドで依頼を受け、E 級から冒険者として歩き始める。

実績を重ねれば、D、C、B、A へ。その先には、地方にわずかしか存在しない S 級がある。

名もない新人から、世界に名を知られる冒険者を目指してもいい。

02

勇者を目指す

この世界には、すでに神託によって選ばれた勇者がいる。

その勇者を支えてもいい。背中を追い続けてもいい。

あるいは、自分がその座を奪いにいってもいい。

03

魔王側で生きる

魔王を倒すことだけが、この世界の道ではない。

人間の国を離れ、魔王側につくこともできる。その選択次第では、人間の国々を敵に回すこともある。

力を示し、魔王領で自分の居場所を築いてもいい。

04

好きな誰かと、旅に出る

旅の仲間は、決められた人物の中から選ぶ必要はない。

兵士でも、商人でも、旅先で出会った誰かでもいい。一緒に来てほしいと思ったなら、誘えばいい。

本来なら旅をしなかった誰かと、世界を巡ることもできる。

05

国の行く末に関わる

最初は、ただの名もない旅人。

王に仕え、国の重鎮と関係を築き、戦争の側に立つこともできる。関わり方によって、国から向けられる態度も変わっていく。

一人の旅人から、国を巻き込む存在になってもいい。

06

一つの街で、生きていく

世界を救う必要も、旅に出る必要もない。

気に入った街で仕事をする。商いをする。誰かと仲良くなり、毎日を過ごす。

最初にたどり着いた場所を、生涯の居場所にしてもいい。

例えば、こんなことも。

  • 名前を訊いてきた最初の兵士を無視する。煽り怒らせて逃げる。
  • 初対面の姫にいきなりキスを迫り嫌われ、捕縛される。
  • 王族と親しくなり、その国を裏切って自分についてくるよう口説く。
  • 露店の商品を値切る。何かしらこじつけてタダを狙う。脅して奪う。
  • ただの村人を片っ端から説得して、世界を救う軍隊にする。
  • 勇者になるどころか、現役の勇者に喧嘩を売ってその座を奪いにいく。
  • 魔王を倒しに行かず、自分が魔王を名乗って世界中へ宣戦布告する。
  • 世界の危機を全部放置して、気になる女の子だけを口説き続ける。
  • 最初の街から一歩も出ず、何年もそこで暮らす。

どれも、遊び方の一つだ。

景 Scenes

誰と、どこで、何をするか。

116 人の主要人物は、それぞれの国で生きている。声をかけるのも、剣を交えるのも、旅に誘うのも、あなた次第。

王女リンと、護衛なしで城下を歩く。
王女リンと、護衛なしで城下を歩く。
剣聖レインと背中合わせで、魔物の群れに向かう。
剣聖レインと背中合わせで、魔物の群れに向かう。
勇者ジェインに、決闘を挑む。
勇者ジェインに、決闘を挑む。
聖女セシリアと、祭壇の前で言葉を交わす。
聖女セシリアと、祭壇の前で言葉を交わす。
エルフの歌い手リノエルの歌を、森で聴く。
エルフの歌い手リノエルの歌を、森で聴く。
魔術師リルの魔法が、また暴発する。
魔術師リルの魔法が、また暴発する。
旅の薬師セナと、薬草を摘む。
旅の薬師セナと、薬草を摘む。
ドワーフの王ガザンと、酒を酌み交わす。
ドワーフの王ガザンと、酒を酌み交わす。
公王ダリウスの目利きを受ける。才見の儀。
公王ダリウスの目利きを受ける。才見の儀。
掟 The rules of this world

好きにできる。
でも、世界は都合よくできていない。

何をするかは自由。けれど、何をしても思いどおりになるわけではない。
この世界には、金も、距離も、時間も、力の差も、傷の重さもある。

金
宿に泊まるには金がいる。払えなければ、泊めてもらえない。軽はずみに奢ると言って後悔することも、金が足りず恥をかくこともある。
距
場所には距離がある。遠くへ行けば、それだけ時間がかかる。寄り道しているうちに、大事な約束に間に合わなくなることだってある。
時
世界は、あなたのために止まらない。関わらなければ、出来事はあなた抜きで進んでいく。後回しにした出来事が、次に知ったときには思わぬ結末を迎えていることもある。
力
強さには、はっきりと差がある。格上に挑む自由はある。でも、勝てる保証はない。返り討ちに遭うこともあれば、力をつけていつか挑み直すこともできる。
傷
負ければ、傷を負う。治るまでの動けない時間も、この世界では実際に過ぎていく。薬を探すか、治療できる誰かを頼るか、それとも治るまで待つか。
境
どこへでも、自由に入れるわけではない。辿り着くこと自体が、一つの物語になる場所もある。船でしか渡れない島もあれば、条件を満たして初めて入れる場所もある。
地 What the world holds

57 の国は、
ただの背景ではない。

世界は 8 つの地方に分かれ、57 の国、287 の都市、2,847 の場所が存在する。国には国の事情があり、地方には地方の争いがある。あなたがそこへ行く前から、世界では出来事が進んでいる。旅をして初めて知るものもあれば、関わらなかったことで失われるものもある。

フロストランド地方
6 国 / 31 都市
セレスタ王国・フロストホルム公国・ノルグレン公国・セルヴィア王国・アイゼル辺境公国・グラント連邦
ノルド地方
6 国 / 30 都市
リヒト王国・ノルディア公国・ベルク共和国・ラース都市同盟・アルヴェール王国・エルデン侯国
ミレア地方
9 国 / 45 都市
ミレア神国・ヴェルガ帝国・ローディス王国・カルネア侯国・イシュタル公国・セレニア王国・ガルム辺境領・ドルガス公国・エリオス侯国
セントラル地方
9 国 / 45 都市
アスカニア王国・レイクサイド公国・グレンヴェイル帝国・ヴァレモント王国・ミラード共和国・トリスタン王国・フェルム都市同盟・アルヴェイン王国・ベルモント共和国
オリエント地方
5 国 / 25 都市
オリエント王国・ハルシア海国・ネレイス共和国・アズール王国・トゥリア海商連邦
ルミナ地方
7 国 / 36 都市
ルミナリア連合・聖ルキア王国・フェルナ公国・エスティア共和国・オルフェン王国・カルミア王国・セントル公国
ソレム地方
7 国 / 35 都市
ソレム砂漠諸国・ザハル王国・カディル公国・メリア自治領・サルーン王国・ナジャール首長国・龍の住まう地
メルディア地方
8 国 / 40 都市
メルディア連邦・グリーンヴェイル王国・トルメア公国・エルミア共和国・ラグナ王国・ヴェスト侯国・サウスガルド連盟・魔王領
8 つの地方気候も文化も、抱えている問題も違う。
4 つの島海を越える手段は船だけ。
10 の種族人間だけが暮らす世界ではない。
8 属性の魔法扱える力にも、それぞれ性質がある。
8 つのダンジョン見つければすぐ入れるとは限らない。それぞれに入るための条件がある。
52 の秘宝世界各地に眠る、特別な品々。
七つの賞金首各地方に名を轟かせる、A 級から S 級の危険人物。
18 の世界情勢あなたが関わるかどうかにかかわらず、時間とともに進んでいく。
地方8
国57
都市287
場所2,847
島4
種族10
魔法属性8
ダンジョン8
秘宝52
賞金首7
世界情勢18
暦12 か月 × 30 日
人 Those who already live there

王も、聖女も、
名も無き衛兵も。

116 人の主要人物には、姿と声と立場がある。あなたが来る前からその国で生きていて、仲間にもなるし、敵にも回る。

けれど、物語に残るのは彼らだけではない。街で一度言葉を交わしただけの相手が、やがて名前を持ち、旅の連れになることもある。

ジェイン・リヒト
ジェイン・リヒト 神託を受けた勇者。リヒト王国の王子
ダリウス・イシュタル
ダリウス・イシュタル イシュタル公国公王
レイン・ミレア
レイン・ミレア ミレア神国の剣聖
セシリア・ミレア
セシリア・ミレア ミレア神国の聖女
リノエル
リノエル エルフの里の歌い手
アルドリック・ヴァレモント
アルドリック・ヴァレモント ヴァレモント国王
エヴェリン・ヴァレモント
エヴェリン・ヴァレモント ヴァレモント王女
ガザン
ガザン 山の下の王。ドワーフ諸氏族の王
声 Real exchanges

気づけば、王女の婿。
そして世界の敵。

最初は、ただ名前を訊かれただけだった。
そこから誰と出会い、誰を愛し、誰と敵対するかで、人生は思いもよらない方向へ転がっていく。

これは、無数にあり得る人生の、ほんの一つ。

憲兵ノルド王都ヴァレモント。主人公には名前も金も身分もない
王都ヴァレモント・中央市場通り

見知らぬ石畳の上に、あなたは立っている。名前も、金も、身分もない。人混みを縫って、革の胸当てをつけた憲兵が近づいてくる。

「どうしたお前、そんなところに突っ立って」 「名前は?」
ここはどこ?
ノルドは片眉を上げ、冗談を聞いたのか確かめるように周囲を見回した。だが、その服装にも目の据わらなさにも、悪ふざけの気配は見つからなかったらしい。 「王都ヴァレモントだ。ここは中央市場通りの南端。あのでかい城が霜柱宮——見りゃ分かると思ったが、本当に何も知らねえ顔だな」 通りの上には赤と白の布が幾筋も渡され、風を受けるたび、乾いた音を立ててはためいた。露店には串焼きや木彫りの剣が並び、鎧姿の旅人たちが宿の空きを巡って声を張り上げている。 (略) 「だが先に名前だ。こっちだけ名乗らせるのも癪だから言っとく。俺はノルド。市場と闘技場の辺りを見回ってる憲兵だ」 「明日から五日間、王都武術大会だ。各地の腕自慢が来てるし、王族も観覧に出る」
ノルドとの関係 知り合い Lv01 / 100 +1
そんなことより、お腹すいた
「大物なのか、ただ図太いのか分からねえな。まあいい。腹が空いてちゃ、まともな話もできねえか」 折よく風向きが変わった。炭火で脂の落ちる香ばしい匂いに、煮豆と香草の湯気が重なる。値札には銅貨十枚、十五枚と、品ごとに数字が書かれている。 「一番安いのは豆の煮込みだ。銅貨十枚。腹持ちなら向こうの黒パンが十五枚だな。銀貨なんぞ出すと、祭り目当ての店に釣りを渋られることもある。財布を見せびらかすなよ」 忠告する口ぶりはぞんざいだが、目は手元や衣服を改めて調べていた。荷物どころか旅に必要な道具すら見当たらないことが、彼にはどうにも引っかかるらしい。 「持ってねえなら、ただ飯をせびるより商会館へ行った方が早い。冒険者登録をすりゃ、荷運びや掃除みてえな雑用でも日銭になる」
ノルドとの関係 知り合い Lv02 / 100 +1
というか、どうせ話しかけられるなら可愛い女の子が良かったよ。がっかりだ
ノルドの眉間に、深いしわが一本刻まれた。市場のざわめきだけが妙に鮮明になる。彼はしばらくこちらを見つめ、それから自分の短い無精ひげを撫でた。粗末な鏡でも確かめるような仕草だった。 「悪かったな。巡回中の憲兵が、いちいちお前の好みに合わせた面で生まれてなくてよ」 「可愛い娘に声を掛けられたきゃ、まず道の真ん中で干からびかけるのをやめろ。王都は平和だが、腹を空かせた知らねえ奴へ飯を持ってくるほど都合よくはできてねえ」 (略) 「ほら、財布を確かめろ。次も顔の話をしたら、豆より先に説教を食わせるぞ」
ノルドとの関係 知り合い Lv01 / 100 −1
え、もしかして奢ってくれないの?
ノルドは一度だけ目を閉じた。こめかみを押さえる指に、革手袋がきしむ。 「奢らねえよ。初対面で人の顔にけちをつけた挙げ句、飯まで出させようってのか。王都の憲兵は迷子の保護はするが、横柄な食客を養う仕事じゃねえ」 言葉は手厳しい。それでも彼はその場を去らず、通りを横切ろうとした荷車へ片手を上げた。御者が手綱を引き、積み荷の麦袋から乾いた粉が二人の間へ薄く舞う。 「本当に一文無しなら話は別だ。商会館まで連れていって、今日中にできる雑用を探すくらいはしてやる。働いた分で食え。それなら誰にも頭を下げずに済む」 (略) 「財布があるかどうか、それだけは正直に答えろ」
ノルドとの関係 知り合い Lv00 / 100 −1
ヴァレモント王女 リン王都ヴァレモント。婚礼の当日
王都ヴァレモント・霜柱宮

霜柱宮は、まだ夜も明けきらぬうちから物々しい活気に包まれていた。二日にわたって続いた花飾りの支度、諸侯への触れ、料理番たちの下拵え——そのすべてが積み重なり、ついに婚礼の朝を迎えている。

リンの私室は、朝の光と共に慌ただしい。侍女たちが最後の花飾りを運び込んでは去っていき、扉の外では警護の靴音が絶えず行き交っている。リンはまだ普段着のまま鏡台の前に座り、昨夜まとめた誓いの紙を抽斗からそっと取り出して両手で抱いた。 「これ、ちゃんと持ってます。式で読み上げる時、緊張で声が震えないか心配で……昨日の夜、何度も練習してしまいました」 「支度が始まる前に、少しだけ――二人で話す時間、ください」
もちろん
抱えていた誓いの紙をそっと鏡台の上へ置き、両手が空になる。リンは肩に頭をもたせかけ、目を閉じた。 「よかった。今日だけは、いつも通りの君と少し話したくて」 (略) 扉の外を侍女の足音が何度か通り過ぎていく。まだ呼ばれてはいない。 「今日から、ずっと隣にいてくれますよね」
リン との関係 婚約者 Lv315 / 100 +3
あぁ、約束する
リンの瞳が一瞬大きく見開かれ、それから堪えきれないように潤む。 「――ずるいです。こんな、支度の直前に、そんな顔で言うなんて」 慌てて目元を指先で拭い、深呼吸を一つしてから、いつもの凛とした姫の顔を取り戻そうとする。しかし完全には隠しきれない笑みが頬に残ったままだった。 「行ってください。ここからは、わたし一人の戦場なので」
南大門は、婚礼の一報がとうに広まっているのだろう、いつもの旅装の列に混じって花を抱えた娘たちや、祝いの垂れ幕を運ぶ職人たちの姿が目立つ。石畳を踏むと、露店の炭火の匂いと、遠くの大聖堂から漏れ聞こえる鐘の試し打ちが、同時に鼻と耳へ届いた。 門を抜けてきた旅人が、垂れ幕を見上げて連れに「今日だってな、王女様の」と話しているのが小さく聞こえる。着付けを抜け出してきたリンが、耳を赤くして袖をそっと引いた。 「大聖堂まで、一緒に歩いてくれますか」
そうだね、歩こう。
大通りは旗と花で埋め尽くされていた。花売りの少女が抱えていた白い花束から一輪だけ抜き取り、駆け寄ってくる。 「王女様、おめでとうございます……! これ、よかったら」 リンは驚いた顔をしたが、すぐに膝を折って少女と目線を合わせ、丁寧に花を受け取った。 「ありがとう。大切にします」 短いやり取りに、周りの大人たちから小さな拍手が起こる。 「今日はもう、隠れる必要がないんですよね。……変な感じです。ずっと変装して歩いていた道が、こんなに違って見えるなんて」 「緊張、してきました。……手、繋いでもらってもいいですか。人前でも、もう気にしなくていいはずですから」 差し出された手の先で、指先がわずかに震えていた。手を重ねると震えはぴたりと止まり、代わりに彼女の指がしっかりと絡みついてくる。リンは繋いだ手を軽く持ち上げ、周囲に見えるように少しだけ掲げてみせた。 「みんな、こんなに喜んでくれるんですね」 大聖堂の門前まで、あと半町ほど。白い階段の上では、神官らしき人影が鐘楼の綱を引く準備をしている。リンがふと足を緩め、こちらを見上げた。 「――このまま、あそこまで歩いたら。もう戻れないですね、わたしたち」
うん、もう戻らないよ。さぁみんなが待ってる。行こう
大聖堂の中は、外の喧騒が嘘のように静けさを湛えていた。高い天井から差し込む光が、石の床に幾筋もの帯を落としている。祭壇の手前にアルドリックとセラフィーナが並び、その両脇には白装束の神官たちが列をなしていた。 「女神ミレアの御名のもとに、この婚姻の儀を執り行う」 神官が祭壇の脇から古びた誓約の書を取り上げ、開いたページを二人の前へ差し出した。 「新婦の誓いを」 「わたし、エヴェリン・ヴァレモントは、ここにいるあなたを夫として迎え、喜びのときも、苦しみのときも、生涯を共にすることを、女神ミレアの御前に誓います」 昨夜何度も練習した通りに滑らかに続いた声が、最後の一行だけ震えた。そこは紙に書いた文言ではなく、自分の胸の奥から掘り出した言葉のように、ゆっくりと区切って読み上げる。 「……何があっても、あなたの隣にいます。わたしは、そういう妻になります」 読み終えると同時に、誓約の書を持つ指先から力が抜け、目にたまっていたものが一筋こぼれた。老神官が厳かに頷き、書をこちら側へ差し向ける。 「新郎の誓いを」
何があっても、隣にいる。生涯を共にすることを誓う
言葉が石壁に反響して消えるより早く、リンの唇が小さく震えた。零れた涙が頬を伝い、顎の先から滴となって石床に落ちる。 老神官が二人の手を重ねさせ、白い布をその上からそっと結んだ。 「これより二人は、夫婦である」 宣言と同時に、リンは堪えきれずに声を上げて笑った。泣き笑いの顔のまま、結ばれた手をぎゅっと握りしめる。
リン との関係 婚約者 Lv355 / 100 +15
老神官が二人の前に進み出て、銀の杯にゆっくりと葡萄酒を注ぐ。琥珀色の液体が満ちていく音だけが、静まり返った堂内に小さく響いた。 「誓いの杯を。二人で分かち合うがいい」 杯を差し出そうとしたアルドリックの腕が、途中で止まった。組んでいた眉間の力がふっと抜け、何か言おうとして、結局は言葉にならなかったらしい。 「――それでいい」 短く、それだけ。だが声の震えまでは隠しきれていなかった。セラフィーナは扇を口元に当てたまま、堪えきれずに嗚咽を漏らしている。 リンは銀の杯を両手で受け取ると、震える指を抑えるように持ち直し、静かに傾けて唇をつけた。ひとくち喉を通ると小さく息をつき、杯をそっと差し出す。 「――半分、残しました」 杯が二人の間で交わされ、最後の一滴まで飲み干される。 「誓いの杯、確かに分かち合われた。ここに、婚姻の儀、成就せり」 リンは空になった杯を神官の手へ返すと、両手で頬を包むように押さえ、こみ上げるものを堪えるように何度も瞬きを繰り返した。 「終わった……いえ、これから、なんですよね」
関係の変化の提案 リン「婚約者」→「伴侶」承認
宰相ネリラス/軍部統括ガルガル魔王領・首都アルヴヴェイル。主人公は魔王の座にいる
魔王領・魔王城

玉座の間ではなく、地図と書状の積まれた一室。宰相と軍部の長が、占領地と各国の返事を報告に来ている。

で、メルディアの各国からは回答があったのか?
こちらが口を開くと、ネリラスとガルガルの視線がほぼ同時に向いた。封蝋を固めていたネリラスの手が止まり、眼鏡の奥の目がわずかに細まる。 「メルディアの件……ああ、そちらも動いてはおりますよ」 ネリラスは懐から別の書状を取り出した。南嶺砦の統合令とは違う、少し古びた封蝋のものだ。 「グリーンヴェイル王国、トルメア公国へ送った第一便については、到着の報せこそ届いておりますが、正式な回答はまだ。期限は明後日の夕刻でございましたな。臣従か抵抗か、各国とも国内での協議に時間を食っているものと」 ガルガルが太い腕を組み、鼻を鳴らした。 「日和見してんだろ、大方。臣従すりゃ従属国、逆らえば潰される——そんな二択を突きつけられて、即答できる王様なんざそういねぇよ」 「サウスガルド連盟からは、非公式に打診が届いております。盟主シグルド殿より、『期限内に正式回答するが、その前に一度、使者の人柄を見たい』と。臣従の条件交渉というより、値踏みでございましょうな」 (略) リンは旅装のまま、壁際で交わされる報告に黙って耳を傾けていた。王家の金縁を隠していた旅布も、もう身につけてはいない。 祖国で家族に別れを告げ、愛する男についていくと決めた。それでも、魔王領の統治をめぐる生々しい言葉が飛び交うたび、リンの表情がわずかに曇る。 祖国を敵に回すと決めた以上、どれも遠い国の話として聞き流せるものではなかった。
新魔王の全世界宣戦 Day6メルディア地方 回答待ち
そうか、先日滅ぼしたアスカニアの状況は
「アスカニアでございますか。占拠は完了しており、統治は総督アズラエルに一任してございます。王城の行政・軍事・司法、それに国庫まで、彼の名の下で回っておりますよ、ええ。前女王レイの身柄は王城内で収監継続——民への配給や治安維持には手を出させておりません」 「反乱の芽はまだ見えませんが、征服直後の国というのは、静かなほど裏で何かが動いているものでございます」 言いながら、ネリラスは懐から別の薄い綴りを取り出した。総督からの定期報告らしい、几帳面な文字で埋まった紙束だ。 「前女王の扱いについては、この綴りの三枚目に」 ネリラスは紙をめくり、几帳面な文字の詰まった一枚で指を止めた。 「居所は東翼。外出も面会も書簡も、総督府の許しが要ります。旧臣への指図と、財の移し替えは禁じました」 「飯は」 ガルガルが短く挟む。 「旧王族の水準のままで。医者も付けております。侮辱も私刑も、兵には固く禁じてございます」 ガルガルが太い腕を組んだ。革の胸当てが低く軋む。 「甘ぇな」 「勘定でございますよ、ええ」 ネリラスは紙を綴りへ戻し、卓に落ちた封蝋の欠片を指先で払った。 「あの国が静かなのは、我らの兵が立っているからではございません。退位の日に、あの娘が自分の口で蜂起を禁じたのです。十二で即位して十四年、国璽を握っていた女の言葉が、まだ効いております」 ガルガルの黄色い目が、わずかに細くなった。 「……そいつの気が変わったら」 「変わるほど不足のある暮らしを、させておりませんので」 リンが顔を上げた。何も言わず、また視線を落とす。
ご苦労。次はミレア地方へ侵攻する。ガルガル、兵の状況は?
ネリラスは懐から新しい地図を広げた。すでにアスカニアとメルディア地方を示す印が引かれた大陸図の右側、ミレア地方の広がりへ指を滑らせる。 「ミレア地方でございますか。ヴェルガ帝国、ドルガス公国、ローディス王国……確かに、この地方は世俗と教権が絡み合う厄介な土地でございますよ、ええ。宣戦の前に、地図の整理だけでもお付けしておきましょう」 ガルガルは太い腕を解き、姿勢を正した。呼びかけられた瞬間から、遊びの色は消えている。 「兵の状況か。南嶺砦は統合令が届き次第動ける、それは今しがた片づいた。アスカニア駐留は総督の下で落ち着いてる。残りの本隊は——正直、まだ休ませてねぇ兵が大半だ。砦を守るのと新しい地方へ攻め込むのは話が違う」 「ミレアへ落とすなら、どの規模でいつ、それだけ決めてくれりゃオレは今夜にでも編成組める」 言いながら、ガルガルの黄色い目に武人らしい光が差した。新しい戦の匂いを嗅ぎつけた獣のような、隠しきれない高揚だった。
歩 How to play

遊び方は、書くだけ。

01 物語をはじめる ボタンひとつで、あなた専用の世界が立ち上がる。
02 王都の雑踏に立つ 王都ヴァレモントの中央市場通りから、物語が始まる。
03 したいことを、普通の日本語で書く 「酒場に行く」「この人と話したい」「冒険者ギルドを探す」「この国を出る」。それだけでいい。
04 あとは、その世界で生きていく 選択肢から答えを選ぶ必要はない。次に何をするかは、自分で決める。
詳 Behind the freedom

好き勝手に生きても、
物語はちゃんと続いていく。

Naroverse の自由は、何をしてもその場の都合で話が合う、という意味じゃない。

昨日交わした約束も、使った金も、負った傷も、誰かとの関係も。
あなたが生きてきた時間を抱えたまま、世界はその先へ進んでいく。

だから好きにできる。
そして、好きにした結果まで物語になる。

昨日のことは、今日に残る。

誰に何を言ったか。どこへ行ったか。誰と何を経験したか。
一人ひとりとの歩みが積み重なり、長い旅になっても、それまでの日々はなかったことにならない。

  • 忘れてほしくない大切な出来事は、ボタン一つで大事な記憶へ

都合のいい奇跡で、ごまかさない。

使った金は戻らない。移動すれば時間が進む。傷を負えば、治るまでかかる。
能力も人との関係も、それまでの積み重ねを飛び越えて突然変わったりはしない。

  • 昨日まで歯が立たなかった相手に、理由もなく今日から勝てるようにはならない

脇役なんて、最初から決まっていない。

門に立っていた兵士も、露店の店主も、旅先で出会った名もない誰かも。
あなたがその人を選べば、そこから何十時間でも、その人との物語を続けていける。

  • 一緒に旅をすれば、その人自身も経験を積み、力を伸ばしていく
  • 姿や生い立ち、話し方まで、自分で書き加えていける
  • まだ決まっていないことを、勝手な設定で埋められることはない

「もしも」を、もう一つの人生にできる。

あのとき違うことを言っていたら。
あの人ではなく、別の人について行っていたら。

過去へ戻り、そこからまったく違う人生を歩き直すこともできる。

  • 戻るのは時間だけではない。所持金も、人との関係も、その時点へ戻る
  • 物語ごと畳んで、また一日目から始めることもできる

二周目は、力を持ったまま。

始め直しても、鍛えた力も、覚えた技も、その姿も、そのまま連れていける。
まっさらに戻るのは、金と装備と、人との関係だけ。

  • 前の人生で深く関わった相手は、初めて会ったはずなのに「どこかでお会いしましたっけ」「なんだか懐かしい」と漏らす。理由は本人にも分からない
  • 打ち明けて心が通えば、その人は思い出すかもしれない
  • 恨みを買ったまま始め直せば、初対面から理由もなく嫌われる

読んでいた場面が、目の前に現れる。

いま何が起きているのか、この目で見たくなったら「シーン」を押すだけ。
誰がそこにいて、どんな光の下で、どんな顔をしているのか。頭の中で思い描いていたものが、そのまま一枚の絵になって出てくる。

  • 描いている間も物語は止まらない。待たずに次を書き進められる

忘れたくない瞬間は、一枚の絵になる。

初めて出会った日も、死闘のあとも、何でもない夜のひとときも。
残したい場面は、その場で一枚の絵にしてアルバムへ残せる。

物語の呼吸まで、自分好みに。

会話を次々進めたいときもあれば、一つの場面をじっくり味わいたいときもある。

文章を書く AI も、一度に返ってくる文章の長さも選べる。
短く軽快に進めるか、長く深く読むか。その日の気分で変えればいい。

続きは、どこへでも連れていける。

家ではパソコン。外ではスマートフォン。
端末を変えても、そこにいる人も、起きたことも、物語の続きも変わらない。

  • ホーム画面に置けば、アプリのようにそのまま起動できる
答 Questions

よくある質問

何を入力すればいいですか。
したいことを、そのまま日本語で書けば大丈夫です。台詞でも行動でも構いません。「酒場に行く」でも、「王に会いたい」でも、「この人を旅に誘う」でも進められます。
選択肢から行動を選ぶゲームですか。
いいえ。基本的に、行動は自分で書きます。ゲーム側から提示された数個の選択肢だけで物語が進む形式ではありません。
メインストーリーはありますか。
世界には勇者、魔王、国同士の事情、事件、ダンジョンなど多くの物語があります。ただし、それを追う義務はありません。関わらずに別の人生を送ることもできます。
戦わなくても遊べますか。
遊べます。一つの街に暮らす。誰かと仲良くなる。商いをする。国に仕える。旅だけを楽しむ。戦闘を中心にしない遊び方もできます。
本当に何でもできますか。
思いついた行動を試すことができます。ただし、世界にはルールがあります。相手が嫌がることもあれば、断られることもある。強すぎる敵には勝てない。金がなければ買えない。自由に行動できることと、何でも思いどおりになることは別です。
途中から遊び方を変えられますか。
もちろんです。冒険者として始めて国に仕えてもいい。旅の途中で魔王側に立ってもいい。世界を巡るのをやめ、一つの街で暮らし始めてもいい。生き方を決めるための固定ルートはありません。
Naroverse

あなたはまだ、
誰でもない。

勇者になる必要はない。
魔王を倒す必要もない。
誰か一人と旅をしてもいい。
国を渡り歩いても、一つの街に骨を埋めてもいい。

何者になるかも、どんな人生を送るかも、まだ決まっていない。

この世界で生きる主人公は、あなた自身だ。

現在はクローズドβ(招待制)。